日の出について

初日の出の下見をしよう

師走に入り今年もあと少し。初日の出まで約一か月となった。
さて、今年の元旦はどこで日の出を拝むか。当研究所でまとめている初日の出専用スポットは、元旦以外の早朝に立ち入ることができないが、その他に年中入れる初日の出スポットもたくさんある。
そんな場所に行く予定の人、とくに写真を撮りたい人の中には、あらかじめ元旦にどの方角から、どんなふうに太陽が登るのか、確認しておきたい、と思う人もいるだろう。その場合、下見は12月7日~17日ごろがオススメだ。

理由は簡単で、その時期の太陽の方角は、初日の出の方角とほぼ等しいから。TV局などの取材の際も、この期間に行けば初日の出と同じ絵が撮れますよ、とアドバイスしている。

元旦と違って電車が終夜運転したりしていないのでなかなかハードルが高くなるが、そのぶん人気スポットでも人がいなくてゆっくりと観られる。元旦にいい初日の出を迎えられるように、ひとつ予行演習をしておくのもアリなのでは?

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シン・ゴジラと日の出スポット(ネタバレ含む)

※ この記事は映画「シン・ゴジラ」の内容に触れていきますので、もしまだ観てないなら、ブラウザをそっと閉じて観に行ってください。面白いですから。
 
イメージ画像
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<ここよりネタバレあり>
 
「シン・ゴジラ」は東京に住んでいてこそ、より楽しめる映画だと思う。ゴジラが進む街の様子を、「とりあえず同じ日本のどこか」としか認識できないのと、「うわ、なじみ深い景色がぐちゃぐちゃになってる!え、そこそう進んじゃうんだ!」と土地鑑を持ってみるのとでは、緊迫感のリアリティが違う。
 
特に、ゴジラは海から現れるので、臨海地域が多く出てくる。そして東京の臨海地域というのは、日の出スポットの密集地でもある。今回シン・ゴジラに出てくる日の出スポットを紹介する。

発見・第一形態・海ほたるパーキングエリア

まず、ゴジラは東京湾上にあらわれ、アクアラインの海底トンネルをぶっ壊して騒ぎを起こす。まだゴジラの全容が明らかにされないまま、アクアラインのトンネルと橋の境にある「海ほたるパーキング・エリア」にいる人々が異変を目撃し、ケータイで動画を撮ったりSNSに投稿したりするシーンが出てくる。このPAは東京湾のど真ん中にぽつんとあって24時間使うことができる、格好の日の出スポットだ。
 

上陸・第二形態・多摩川河口

その後ゴジラは多摩川河口から東京入りし、海老取川を北上して呑川をさかのぼる。厳密にいうと上陸はそのあと、蒲田駅付近で完全に陸にあがってからを指すのかもしれないが、第二形態の、例のトカゲみたいな姿で狭い川幅に係留されたボート蹴散らしながらすすむのだから、もうすでに上陸だ。この多摩川河口から海老取川に至る場所にも、人気の日の出スポットがある。もし、ここからゴジラの来訪をみたら、海からこちらにむかってきて目の前の川を右折して進む、迫力あるシーンを堪能できただろう(確実に命はなくなっているだろうが)。
 

帰還・第三形態・北品川付近

ゴジラの第一次襲来は、蒲田~品川を跋扈したあと品川ふ頭あたりから海に帰っていくことで唐突に終わる。途中、不安そうな地域住民が品川神社の高台に避難しながら、ゴジラの荒振りを眺めているシーンが出てくる。ちょうどこのあたりで、第三形態に進化、ゴジラがとうとう立ち上がる。よく考えたらゴジラから逃げるのにあの程度の標高の高さという要素はあまり意味がないのではないか、とも思えるが、なんとなく心情はわかる。そして、この神社にある富士塚「品川富士」も、高台であるがゆえにわりと抜けのいい日の出スポットになっている。
日の出スポット→品川富士・富士塚日の出
 
その後の第二次襲来は、ずっと南側の鎌倉あたりからなので場所になじみが薄いが、第一次は上記の通り、23区民、特に臨海地域を知る人にとって、とてもドキドキできる映像だった。
なお、最初に紹介した海ほたるパーキングエリアでは、「シン・ゴジラがやってきた」というキャンペーン展示などを実施しており、上陸で派手に壊された大田区商店街でも「大田区vsゴジラ」というタイアップ企画をやってるようだ。「シン・ゴジラ」を観たあと、日の出の下見を兼ねて、ドキドキを思い出しながらロケ地を巡るのも、楽しいかもしれない。
 

夜景か日の出か

日の出スポットを探したりまとめたりしている人は他にあまりいないが、一方夜景というモチーフはネットにもいろんな情報がある。日本には何人か、夜景評論家として飯を食ってる人がいるようだし、「日本夜景遺産」などという大仰なまとめ(商標登録もされてた)や、さらには「夜景検定」なんて商売まである。

日の出と夜景には、まずニーズの大きな差があるだろう。夜景は夜のデートに使えて、ロマンチックな気分になれる。そして夜景を観た後はきっと、なにかしらのいいことが待ってるか、あるいは少なくとも期待できる。一方で日の出は早朝だ。もちろんデートに使ってもいいが、そのあとは「じゃ、頑張って出勤するか」みたいになる。休日ならそのあとも自由だが、早起きして眠いのでなにかを積極的にしよう、というモードにはなりにくいと思う。

そして、夜景は空が暗い時間ならだいたいいつでも観れるのに対し、日の出が見れるのはほんの一瞬しかない。さらに雨や曇りなど、天候に大きく左右されるのも日の出だけだ。

でもね。

そんな日の出だからこそ、一期一会のすばらしさがある。時期によって、空模様によって、観るたびに違う景色。絶対に観られる、とは限らないからこそ、美しいものに出会えたときは、自分の今日という一日をきらきら照らしてくれているようにも思える。

だから、私はマイナーでも日の出のほうが好きだ。けど、日の出研究家でも食べられるようになるといいな。ひきつづき、取材、出演、講演のご依頼をお待ちしております。

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日の出ファン御用達アプリ Sun Surveyor

スゴいスマホアプリがある。その名もサン·サーベイヤー (Sun Surveyor)。日本語で言うと「太陽の測量士」。カッコいい。

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一言で説明するとこれは、太陽(と月)の位置を知るアプリだ。だから日の出日の入りや薄明の時間がわかるし、特定の日時の太陽の方角を地図上で知ることができる。

だが、このアプリのすごいところはここから。じつは地図上だけでなく、ARでも方角を表示できる。つまり、スマホのカメラ越しにまわりを観ると、各時間の太陽の位置を拡張現実で知ることができるのだ。これは実際、ロケハンのとき便利すぎてビビる。邪魔な建物などがあっても、何月何日に来ればかわせる、となんてことが簡単にわかってしまう。

また最近、ストリートビューの画面に、太陽の軌跡を表示する新機能もついた。ストリートビューの表示できる道路沿いのみ、という制限はあるが、もはやロケハンに行かなくてもどの位置から太陽が昇るのか、景色をみながら知ることができる。

日の出観る人の市場ってそんなにあるのか、と思ったが、撮影時の光の向きを知っておきたいカメラマンや、太陽光パネルを設置する人などにニーズがあるようだ。
高価だけれど日の出観賞がかなり捗るし、なんだか楽しいので、充分モトがとれるアプリだと思う。

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夜明け前の名称と臨海地域

日の出を観たことのある人なら知ってのとおり、夜明け前、つまり太陽が昇るまでの間も、実はかなり前から明るい。なので、日の出待ちの間は薄暗くて準備が大変、ということはない。
この、陽が出る前の明るい状態を「薄明」といい、明るさで3段階にわかれている。

天文薄明 Astronomical twilight
星の大部分が見える明るさ
航海薄明 Naval twilight
海面と空との境が見分けられる程度の明るさ
市民薄明 Civil twilight
明りがなくとも日常動作ができる程度の明るさ

それぞれの長さは約30分。ぼくはだいたい、日の出一時間前までの「航海薄明」の間に現場に到着し、ロケハンしたり三脚建てたりして日の出を待つ。夜空の下からだんだん光がのぼってきて、その日の気象状況によってさまざまなグラデーションをみせる。その言葉にならない美しさは、日の出前のもう一つのお楽しみだ。

さて、併記した英語が示す通り、薄明の分け方はもともと外来語だが、日本にもあけ方を示す古来からの言葉がいくつかある。 たとえば、曙(あけぼの)、東雲(しののめ)、有明(ありあけ)、暁(あかつき)など。 面白いことにこの4つの言葉は、東京都江東区の埋め立て地に並んでいる。すなわち、東側からあけぼの運河、東雲(駅および地区)、有明(駅および地区)、暁ふ頭公園である。

それで、この言葉のニュアンスの違いだが、NHKさんの解説に従うと、

暁(あかつき)
夜半過ぎから夜明け近くまでの時間

東雲(しののめ)
「暁」の終わりで、東の空がほのかに明るくなる頃

曙(あけぼの)
「日の出」の一歩手前

という時系列になるようだ。ここに、

有明(ありあけ)
 (1)月が空に残りながら夜が明けること。(2)広く、夜明けをいう。明け方

という、広範囲な「夜明け」を東雲付近に配置すると、あら不思議、地図上の順序にマッチする。

きちんと考えられて地名がつけられたのか偶然なのかわからないけれど、埋立地一帯の土地勘があれば、夜明けを指す古語のニュアンスの違いが把握しやすいっていう、ちょっとした発見だ。

参考)NHK テストの花道 - 過去の放送 -「日本語をおいしく読む 第2弾」

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下準備の方法。

日の出スポットを探し、見え方を探り、どうやって行くかを決める。前日までに必要なその準備のプロセスを、参考までに記しておく。

1. 「googleマップ」で場所探し
マップ上で、まだ行ってない日の出スポットを探し出す。ヒマな時にぼーっとマップをグリグリとスクロールしたり拡大縮小したりしていると、ふと穴場が見つかることもよくある。

2. WEBサイト「こよみのページ」の日出没計算で日の出の時間と角度を把握。
だいたい場所のめどをつけたら、日の出を観に行く日の日の出時間と角度を調べる。

3. フリーソフト「分度器で測りましょ」を使ってシミュレーション
画面上に分度器を表示できるwindowsソフトを起動し、googleマップ上に重ねて日の出の方角と、その線上に何があるかを知る。

4. 「googleストリートビュー」で"ヌケ"を把握
日の出スポット周辺をストリートビューで表示し、まわりの建物の有無などから、ある程度の構図をつかむ。この時点で、どうしても高層ビルに邪魔されることがわかって、お蔵入りとなることもある。

5. 行き方のチェック
バイクで行く場合は、ナビに目的地を設定。電車のときは乗り換え案内で時刻表確認。

6. 最後は持ち物チェック
ギリギリまで寝てられるよう、前日に持ち物を準備。目覚ましをあわせて、翌朝の快晴を祈りながら床につく。

あとは、寝過ごさぬよう、気合いで起きるのみ。

初日の出専用スポットのこと

元旦の日の出は通常の日の出スポットに加え、その日の朝だけ一般に公開される専用スポットがある。東京だと以下の五つがそうだ。

朝入れるのは一年でもこの一日だけなので、とても貴重で有り難いスポット。このうち、六本木ヒルズと都庁は、12月初旬前後にweb上で募集がかかるので申し込みし、抽選に当たれば権利が与えられる。他の場所は基本、早くから並んで場所取りとなる。

なお、初日の出専用スポットは神奈川県まで足を延ばせば、横浜ランドマークタワー、横浜マリンタワーがある。さらに千葉もいれると、千葉ポートタワー、地球の丸く見える丘展望館、道の駅「鴨川オーシャンパーク」展望テラス、行田市古代蓮会館展望室などがあるらしい。

初日の出でいちばん留意すべきは、"いつも以上の"寒さ対策だ。この日だけはともに日の出を観る同志がわんさかいて、同時に彼らはライバルともいえる。いい場所で日の出を観るために必要なのは、早くに行って長時間並ぶこと。たいがいの場所は日の出直前まで建物内に入れてくれないので、すなわち外でひたすら待ち続けることになる。

通常の日の出と違って、かなり気力と体力を消耗するのが、初日の出専用スポットの日の出。けれども無事に素敵な日の出が観れれば、その一年は充実した楽しいものになる気がする。

日の出観賞に役立つiphoneアプリ

前日の下調べに。
日の出待ち中の確認に。
そして、日の出の瞬間をもっと楽しむために。

日の出ウォッチが充実する、かもしれないiphoneアプリを集めてみた。

Hinodetonichibotu_4 日の出と日没
¥115
外国産アプリ。だけど日本語版がある。
GPS対応でその場所の日の出の時間がわかる。
方角を知らせる機能はないが、英語の上位版「Sunrise Sunset Pro」にはあるようだ。
世界中の日の出&日没がわかるから旅行先でも便利かも。

348691306_thumb 日出日入
無料
日の出の時間がわかる。こちらはGPS機能がなく、自分で場所を指定する必要がある。
けど無料なのはいい!

Tsukuyomi 月読君
¥230
本来は、月の満ち欠けなどの暦情報を知るためのカレンダーアプリ。けれど、太陽のことも詳しく載っていて、日の出時刻だけじゃなく薄明の時間まで詳しくわかる。
インターフェイスがすごく洗練されていて美しく、情報もたっぷりあって楽しい。あと大きな特長は、ネットにつながなくてもみられること。電波の来てない僻地のスポットでもつかえるのはありがたい。

Icon_jpclock 和時計
¥230
デザインがかっこいい和時計アプリ。日の出を「不定時法における朝の始まり」として実感できる。ちゃんとGPS連動でその場所の日の出/日の入から時間を割り出してるし、薄明などの情報も参照可能。

357418634_thumb Sunrise Radar
¥115
115円で、時間だけでなく電子コンパスを使用して方角もわかる。しかも、日の出日記や写真を保存する機能があって、まさに日の出マニアのためのアプリだ!
と思ったが、なぜか日の出時刻が間違ってる。惜しい。これさえクリアなら、間違いなくベストオブ日の出アプリ。

MapcardGPS MapCard 2
¥170
撮影した場所の地図といっしょに写真を保存できるアプリ。これ使えばこのブログも書くのかなり楽になるなあ。

Application360panorama 360 Panorama
$1.99
最後に紹介するのが、iphoneを横にスイングするだけでパノラマ写真が撮れるラクチンカメラアプリ。撮ったデータをアップロードすると、PCやiphoneからただの画像じゃなくぐりぐり動くパノラマ表示でみることができる。
けど暗所に弱いので、日の出の後かな。

そんなわけで、こんなニッチな趣味にも活用できるiphoneってすごいな、とつくづく思った。

ポートストアのこと

早朝の都内をうろついていると、当たり前だが開いている店が少ないことを痛切に感じる。そんななかで、行き帰りや日の出待ちのちょっとした腹ごしらえに重宝するのがコンビニだが、日の出スポットが集中するウォーターフロントで、他ではみかけないコンビニによく出くわす。それがポートストアだ。

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どこかでみた色づかい。そう、サンクスだ。売ってるPB商品(自社開発の商品。おにぎりやお茶など)もサンクスのそれだし、サンクスのトラックが納入に来る。けど、決してそうは名乗らない。あくまでポートストア。
wikipediaによると、港湾関係の財団法人によるフランチャイジーだそうだ。面白いことに品川埠頭にあるポートストアは、ローソンのフランチャイジーで、あの青い看板で運営しているらしい。

さて、ポートストアはそのロケーション上、港湾や物流の関係者が主な客となる。なので、駐車場はほぼ100%ゴツいトラックが停まってるし、品ぞろえも他のサンクスとはかなり違う。まず、カップ麺と酒の種類がむちゃくちゃ豊富だ。あと他ではみられない、カー用品の棚があり、芳香剤や洗車グッズも売られている。さらに雑誌の棚には、パチンコ、クルマ、そしてエロ系の雑誌がどっさり。女性誌なんか一誌もなかった(本当にないのを確認した)。

日の出ウォッチャーにとってありがたい存在、ポートストアは、港湾、物流ではたらくお兄さんたちのための、オトコのコンビニだったのだ。

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持ち物について

ぼくが普段持っていく物は、だいたい以下のようなものです。

  • デジカメ
  • 三脚
  • マップル地図帳
  • 方位磁石
  • ipod(日の出待ちの暇つぶしに)

本当は、iPhoneの電子コンパスやAR技術つかって、画面上に「ここから太陽が出ます」って示してくれるアプリをつくりたいのですが、スキルがなくてつくれません。だれかお願いします(o^-^o)

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